ユングが説く心の中の曼陀羅
どんな伝承か
著者は、高野山の宝善院で曼陀羅の幻視を得た理由を、グロフの思想からたどっている。グロフはユングの影響を強く受けており、そのユングは晩年、東洋の思想に触れて曼陀羅という発想を自分の学説に取り込んだ。ただし取り入れたのは仏教で用いられる実物の曼陀羅ではなく、世界を図に表すときの形式としての曼陀羅だった。ユングによれば、それは人が生まれつき心の内に持っている普遍的な表現と認識の様式であり、子どもに自由に絵を描かせれば、それは自然に曼陀羅めいた形になるのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
臨死体験(立花隆)(立花隆・臨死体験・ノンフィクション)
『臨死体験(立花隆)』は、立花隆が著したノンフィクションである。一九九一年三月放送のNHKスペシャルのための取材を出発点に、日本と欧米の体験者の証言、キュブラー・ロスやムーディら研究者への聞き取り、「文藝春秋」連載中に寄せられた体験談を収める。体外離脱、光の体験、文化による体験の差、感覚遮断や脳の仕組みを章ごとに論じ、末尾で現実体験説と脳内現象説を比べたうえで、著者は基本的に脳内現象説に立つと述べる。