コックリさんの後で教室に座る老人
どんな伝承か
大阪の吹田市に住む十四歳の少女が、学校の教室でコックリさんをして遊んでいた。友達数人でお手洗いに行き、教室に戻ると、隅に見知らぬ老人が座っているのに気づいた。近所の人かと思い声をかけようとそばに寄ると、老人はみるみるうちに煙のように消えてしまった。友達は皆悲鳴を上げて逃げ出し、あとになって、これはコックリさんのせいではないかと話し合ったという。うつむいて頭の毛が白く薄い、寂しそうな老人の姿は今も忘れられないと少女は語った。
原典より
かまわんからきいてみよう・・・・・・と、三、四人でソバに行くと、みている前で、すーっと煙のように消えてしまったんです。—— お化けについてのマジメな話(平野威馬雄・1974年(昭和49年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
お化けについてのマジメな話(平野威馬雄・1974年(昭和49年))
『お化けについてのマジメな話』は、平野威馬雄が昭和四十九年に著した幽霊とお化けをめぐる随筆である。自ら主宰する「お化けを守る会」に寄せられた体験談や、大阪の毎日放送のラジオ番組で聴取者が電話で語った話を軸に、前世や霊媒・降霊実験など海外の心霊研究、井上円了の妖怪論、古い記録に見える犬神などの憑きものを取りあげる。体験談から死後の世界、お化けを呼ぶ方法、昔のお化けへと進む八章立てで、巻末にあとがきを置く。