斎藤茂太氏(精神病医)の話
どんな伝承か
精神科医斎藤茂太の話。七歳のとき、箱根の強羅の別荘での出来事である。その晩も子どもたちで花火をしたりお化けの話をしたりしたあと、散歩に出かけた。野原を歩いていると一人の人間とすれ違い、こんばんはと挨拶を交わした。よく見ると、その人間は一つ目小僧であった。今から考えれば幻覚か錯覚で、あるものの存在を信じているとなんでもないものがそれに見えることがある、自分が見た一つ目小僧もそうした心理状態から見えたのかもしれないというが、それにしても驚いたと語っている。
原典より
七歳のとき、箱根の強羅の別荘で、私たち子供は、その晩も花火をしたり、お化けの話をしたりしたあと、散歩に出かけました。—— お化けについてのマジメな話(平野威馬雄・1974年(昭和49年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
お化けについてのマジメな話(平野威馬雄・1974年(昭和49年))
『お化けについてのマジメな話』は、平野威馬雄が昭和四十九年に著した幽霊とお化けをめぐる随筆である。自ら主宰する「お化けを守る会」に寄せられた体験談や、大阪の毎日放送のラジオ番組で聴取者が電話で語った話を軸に、前世や霊媒・降霊実験など海外の心霊研究、井上円了の妖怪論、古い記録に見える犬神などの憑きものを取りあげる。体験談から死後の世界、お化けを呼ぶ方法、昔のお化けへと進む八章立てで、巻末にあとがきを置く。