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アッツ玉砕を告げる行進ラッパ

所在地北海道旭川市(北海道護国神社)
年代昭和十八年
登場杉村正一郎
出典現代民話考 ― 軍隊

どんな伝承か

昭和十八年五月二十五日、アッツ島守備隊二千五百名が玉砕した。その発表がある何日か前のある夜、旭川師団に向かって行進ラッパの音がだんだん近づいてきた。何の連絡もないのに部隊が帰ってくる以上、衛兵は整列して迎えねばならない。ところが整列して待つとラッパの音は消えてしまう。報告を受けた上官は一笑に付したが、しばらくするとまた同じことが起こる。同じ報告が続くので将校を衛兵につけたところ、やはりラッパは聞こえた。師団は道路を隔てた護国神社で慰霊祭をねんごろに行い、以後ラッパは聞こえなくなった。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 軍隊(松谷みよ子・民話・口承文芸)

『現代民話考 ― 軍隊』は、松谷みよ子が編んだ、軍隊と戦争をめぐる現代の民話の集成である。日本民話の会の雑誌『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞き書きによって寄せられた話をもとに、十五年戦争を中心に徴兵検査から新兵のしごき、戦地、虐殺や飢え、敗戦、収容所、戦犯、軍隊生活の怪談までを収める。巻頭に序文「明日の民話のために」と論考「軍隊考」を置き、十三の部に分けた各話の末に話者と回答者の名と在住地を記す。

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