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三原山で自殺した女客の袖

所在地東京都大島町元町(御岬)
年代不明
登場市川八百蔵と学生たち、投身した女客
出典日本怪談実話

どんな伝承か

元村の旅館に足止めされていた八百蔵は、美術学校の学生に声をかけられて話し相手ができ、気持ちも晴れてきた。ところがその晩、暴風雨の前から隣室に泊まっていた女客の姿が消え、宿は大騒ぎになる。八百蔵と学生たちも提灯を点けて探しに出て、御岬の上に女客の履いていた下駄を見つけた。投身したものと決まり、明け方には磯に打ち上げられた死体が見つかったが、目にも口にも砂がぎっしり詰まっていた。天気が回復した日の夕方、一同が湯に入っていると、裏庭に面した窓へ行った大学生が悲鳴を上げて逃げてきた。皆で覗くと、干したままの女物の衣服の両袖から蒼白い手がぶら下がっていた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本怪談実話(田中貢太郎・河出文庫・1938年(昭和13年))

『日本怪談実話』は、田中貢太郎が昭和十三年に著した実話怪談集を河出文庫に収めたものである。明治以降に著者が聞き集めた怪異を報告調の短文で綴り、戦地の霊験や戦死者の知らせ、狐狸・天狗・海坊主、トンネルや自動車に現れる女、幽霊写真、狐狗狸などを扱う。元本は改造社刊の『新怪談集(実話篇)』で、冕言に始まって二百を超える小話を並べ、巻末に川奈まり子の解説を付す。

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