育餘物の盗難
どんな伝承か
長尾夫人の念写実験に用いる予定だったフィルムが、玄関先に現れた見知らぬ男によって盗まれた。夫人の透視に基づき新聞記者たちが捜索し、万朝報記者が発見して持ち帰ると、封を破られた一つには「カクシテイタストイノチハモラツタゾ」と書かれた紙片が入っていた。この事件は警察へ証拠として渡され、長尾夫人は実験の中断を余儀なくされたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊と神秘世界(福来友吉・1932年(昭和7年))
『心霊と神秘世界』は、文学博士福来友吉が著し、昭和七年に人文書院から発行された心霊研究と仏教思想の書である。御船千鶴子・長尾夫人・三田光一らの透視と念写をはじめ、霊の幻化、念動、物質化など国内外の心霊現象を実験記録とともに論じ、後半では自我・神秘世界・霊と生命を真言密教や華厳の教えによって説く。全五編からなり、この本文は昭和五十七年に心交社が出した復刻版で、梅原正紀・井村宏次らの「解説研究編」を付している。