級友の迎えの飛行機と次兄の死の予知
どんな伝承か
山口県防府市の野深美津さんは脳膜炎による高熱で十数時間意識不明の重体となり、医者にも見放される中で臨死体験をした。六年前に死んだ級友の三浦さんが美しい着物を着て飛行機で迎えに来てくれ、自分にも着物を着せてくれたので喜んで乗り込むと、見渡す限り美しい花畑が広がっていたという。この体験の後、予知能力が生まれ、出征した次兄が晴着姿で仏間に座り水の上を流れていく夢を見た時刻に、兄が実際に戦死していたことが分かった。末の子の卒業報告の墓参りでは、墓の周囲が金粉のように七、八秒間光り輝いたという。
原典より
仲よしの級友で六年前に死んだ三浦さんが、金糸銀糸で織りなした美しい着物を着て、飛行機で迎えにきてくれた。—— 臨死体験(立花隆)(立花隆・臨死体験・ノンフィクション) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
臨死体験(立花隆)(立花隆・臨死体験・ノンフィクション)
『臨死体験(立花隆)』は、立花隆が著したノンフィクションである。一九九一年三月放送のNHKスペシャルのための取材を出発点に、日本と欧米の体験者の証言、キュブラー・ロスやムーディら研究者への聞き取り、「文藝春秋」連載中に寄せられた体験談を収める。体外離脱、光の体験、文化による体験の差、感覚遮断や脳の仕組みを章ごとに論じ、末尾で現実体験説と脳内現象説を比べたうえで、著者は基本的に脳内現象説に立つと述べる。