貴嶺台で聞こえるラップ音
どんな伝承か
昭和四十五年四月九日の夜、著者は浜松の高校教諭長谷川健次を伴い、舘山寺の貴嶺台に山蔭基央を初めて訪ねた。七時から三時間にわたって心霊や神について語り合ううち、出どころの分からない物音が少なくとも五、六回聞こえた。山蔭によれば、これは物理的心霊現象のひとつであるラップ、つまり叩音で、この神屋敷では人の会話の中身に応じるように時おり聞こえるが、この夜は特に多かったという。
原典より
その間、ときどき―――少くとも五、六回、出所不明の物音が聞こえた。—— 日本神異見聞伝(笠井鎮夫・1974年(昭和49年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本神異見聞伝(笠井鎮夫・1974年(昭和49年))
『日本神異見聞伝』は、笠井鎮夫が昭和四十九年に著した霊異の見聞記である。第一篇では、大正期に大本で鎮魂帰神を受けた著者が、霊媒による死者の招霊や狐霊・竜神の託宣、霊石の発掘などを研究会での語りの口調で伝える。第二篇では、慶応三年のええじゃないかのころ尾張・遠江・駿河・美濃・丹後などで起きたお札降りを、旧家の古文書や郷土史家の便り、著者の現地調査から記録している。