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車力の車に落ちたお札争い

所在地愛知県名古屋市中区(京町筋)
年代慶応三年
登場大曽根村の車力某、町内の顔役
出典日本神異見聞伝

どんな伝承か

慶応三年、名古屋の東北にある大曽根村の車力が京町筋を車を曳いて通っていると、空からヒラヒラとお札が舞い降り、自分の車の上に落ちた。見ると伊勢大神宮のお祓い札で、町内の者が『この町内へ落ちたのだから引き渡せ』と迫ったが、車力は『自分の車に落ちたのだから自分の物だ』と譲らなかった。仲裁に入った町の顔役の裁定で、車力は札を渡す代わりに礼金一分を受け取ったという。

原典より

名古屋の東北に、大曽根村というのがありますが、そこの車力の某が、名古屋の京町筋を車を曳いて通っておりますと、空からヒラヒラと、お札が降って来たのであります。—— 日本神異見聞伝(笠井鎮夫・1974年(昭和49年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本神異見聞伝(笠井鎮夫・1974年(昭和49年))

『日本神異見聞伝』は、笠井鎮夫が昭和四十九年に著した霊異の見聞記である。第一篇では、大正期に大本で鎮魂帰神を受けた著者が、霊媒による死者の招霊や狐霊・竜神の託宣、霊石の発掘などを研究会での語りの口調で伝える。第二篇では、慶応三年のええじゃないかのころ尾張・遠江・駿河・美濃・丹後などで起きたお札降りを、旧家の古文書や郷土史家の便り、著者の現地調査から記録している。

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