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麦粉のお供えで癒えた伊蔵の妻

所在地奈良県天理市櫟本町高品
年代元治元年(1864)5月
登場飯降伊蔵、中山みき、お里、こかん、飯降伊蔵の妻、中山みきの末女
出典近代日本霊異実録

どんな伝承か

元治元年、三十一歳の大工飯降伊蔵は、三度目の妻お里が流産のあと重い病に伏して困り果て、友人から聞いた庄屋敷村のお産の神様、中山みきを初めて訪ねた。みきは留守で、末娘のこかんが応対し、神様が助けると言っているので心配はいらないと、麦粉のお供えを三服渡した。伊蔵が帰って言われたとおり妻に飲ませると、その晩から目に見えて楽になり、三日目には寝起きもできなかった妻が自分で食事をとるまでになった。六月二十五日、夫婦は櫟本村高品の自宅から庄屋敷村へ礼参りに行き、みきは思惑の棟梁が来たと神が待っていたと喜んだという。

原典より

その晩から目立ってらくになり、三日目には今まで寝起きさえできなかった重病人が身を起こして自分の手で食事するに至った。—— 近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・1966年(昭和41年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・1966年(昭和41年))

『近代日本霊異実録』は、笠井鎮夫が著して昭和四十一年に昭森社から初版を出した、幕末から近代の神憑りと霊異の記録で、ここに収めるのは昭和四十八年に山雅房から出た複刻版である。金光教・黒住教・天理教・大本の教祖の神憑り、井上正鉄の求道、宮地常磐・堅磐父子や河野至道の神仙譚、天狗の弟子寅吉の話、長南年恵の奇跡などを、手記・写本・旧著を引いて語る。全十二録からなり、第一録には金光教に入信した著者の父の手記を収め、巻末にあとがきと著者略歴を置く。

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