トップ > 奈良県の伝承 > 天理市

手続書に記された十柱の異形の神

所在地奈良県天理市三島町
年代天保9年
登場中山みき、善兵衛、みきの夫
出典近代日本霊異実録

どんな伝承か

明治十四年十月八日付で、天理教祖中山みきから奈良警察署長中川四郎宛に提出された『手続書』が残る。それによれば、天保九年、長男秀司の足痛が一年治らず、同郡長滝村の修験者市兵衛に加持祈祷を受けていた。十月、みきは釜下を焚くとき折々気絶し、二十四日の夜、胸中が燃えるように覚え、翌二十五日、枕元に脇差を持つ人と幣を持つ人がいた。家内は狐狸の障りと思った。同夜、天井に三つの物音がして身体を大石で押される如く感じ、「我は国常立尊」と聞こえた。次々に入れ替わり、竜・大蛇・鯱・亀・鰻・白蛇など奇怪な姿の十柱の神が来たと覚え、この十体を転輪王と称する神託を蒙ったという。

原典より

右十躰ノ神ヲ転輪王ト云、汝ノ体中ヲ借リ入ルト、夢ノ如ク神託ヲ蒙リ候、…—— 近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・1966年(昭和41年)) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・1966年(昭和41年))

『近代日本霊異実録』は、笠井鎮夫が著して昭和四十一年に昭森社から初版を出した、幕末から近代の神憑りと霊異の記録で、ここに収めるのは昭和四十八年に山雅房から出た複刻版である。金光教・黒住教・天理教・大本の教祖の神憑り、井上正鉄の求道、宮地常磐・堅磐父子や河野至道の神仙譚、天狗の弟子寅吉の話、長南年恵の奇跡などを、手記・写本・旧著を引いて語る。全十二録からなり、第一録には金光教に入信した著者の父の手記を収め、巻末にあとがきと著者略歴を置く。

種別から探す

神憑り中山みき異形国常立尊人魚

天理市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『近代日本霊異実録』の伝承