夢のお告げで土中から出た大黒天
どんな伝承か
高台寺の門前で普茶料理の店「一休庵」を営んで成功した小山滝之助は、五条大橋の西詰に支店を出そうとしたが、地主に足元を見られて値をつり上げられ、あきらめかけていた。その夜、夢に大黒天が現れ、あの土地を買えばそこから守護神である自分の姿が出てくると告げた。妻も同じ夢を見ており、松ヶ崎の大黒天に参ってくじを引くと大吉。帰ると地主が来ていて、自分も大黒さまに脅される夢を見たので言い値で手放すと言う。古家を壊して掘り下げると白砂の層があり、打出の小槌と千両箱を持つ江戸初期とみられる白木の大黒天像が出てきたという。
原典より
土地を掘り下げていくと、不思議なことに白い砂が敷きつめてあった。—— 現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年))
『現代の怪奇――日本列島のミステリー地帯』は、鈴江淳也が前著『日本の奇談』に続けてまとめた、現代の超常現象と奇談のレポートである。桑名の「天狗の初さん」、新幹線の亡霊、京都のタクシーに乗る幽霊客、人魂、原因の知れない奇病、念写と三田光一の透視などを、著者の取材・面談と、大正の新聞から昭和四十年代の週刊誌までの記事で集めて収める。五つの部に分け、あとがきは昭和四十五年三月の日付で、巻末に機関誌などを入手できる団体・研究家の一覧を付す。