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本堂の骨壺から聞こえた声

所在地京都府京都市東山区蹴上
年代浄源坊の死後
登場長田幹彦、中川氏、おかよ婆さん、了順、浄源坊、中川、おかよ、死後に声を発した僧、心霊を研究した大学院生・計測者、浄源坊の世話をした老婦
出典霊界五十年

どんな伝承か

浄源坊の死後、その姿を見たという話が相次いだため、著者らは蹴上の寺の本堂へ行き、一番奥の棚に安置してあった骨壺を下ろしてきた。住職が一度経を上げてからでなければ壺を開けてはいけないというので囲炉裏端で待ち、経が済んだ後、暗い蠟燭の光の中でそっと蓋を開けると骨はもとのとおり入っていた。ふと聞くと仏座の奥の方でことりことりと妙な音がし、耳を澄ますとそれは生前の浄源坊の吃ったような枯れた声で、「中川さん、中川さん」と確かに二声呼んだ。その晩は寺に泊まって様々な不思議な音響を聞いた。中川は一人で大学へ出かけ、微電気を計る機械を借りてきて夜通し計測にかかったが、残念ながら何のしるしも現れなかった。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

霊界五十年(長田幹彦)

『霊界五十年』は、長田幹彦が自らの心霊体験を一人称でつづった随筆集である。霊媒亀井三郎の実験に立ち会った話に始まり、大正十四年に東京中央放送局で見た変死した技師の霊、自殺者の霊、神隠し、心霊写真、死者の霊との交わりなど、長年にわたって見聞きした出来事を語る。「亀井霊媒の実験」「放送局の幽霊」「霊界夜話」「幽霊のキスマーク」などの短い章を連ね、心霊研究の知人や医師との問答を多く交える。

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