松原安子の千里眼
どんな伝承か
『心理時報』の千里眼可能者名簿の十四番目に、松原安子(十)がある。住所は滋賀県甲賀郡水口町字伴、松原吉之助の長女と記され、動機は「催眠中千里眼可能暗示を受る」とある。名簿には十歳から四十六歳まで、小学生・生徒・職工・大工職・祈禱者・区役所吏員など、さまざまな年齢と職業の者が並んでおり、千里眼の評判が身分や地域を問わず広がっていたことがうかがえる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊哲学の現状(高橋五郎・1919年(大正8年))
『心霊哲学の現状』は、高橋五郎が大正八年に著した心霊研究の概説書である。英国のロッジが戦死した子レイモンドの霊と交わした冥界通信をはじめ、欧米の交霊術と霊媒の実例を訳して紹介し、日本の催眠術と千里眼の流行、御船千鶴子・長尾郁子の事件、霊光や念写までを論じる。篇と章に分け、心霊哲学とキリスト教、クリスチャン・サイエンス、淘宮術との関係や、太霊道など国内の霊術諸派も取り上げ、ところどころに評註を添える。