南西の海の火柱と鹿島の御山の神火
どんな伝承か
安政元年十一月五日夕刻、南海道一帯を大地震と大津波が襲った。猪野山では、前月四日から逃げ登ったまま留まっていた人々が、未申すなわち南西の海上に火柱が立つのを見、たちまち津波が寄せてきた。大浪は鹿島の御山に当たり、大砲のような音とともに二つに割れて、大きい方は田辺澳へ、小さい方はみなべの浦へ向かったという。夜に入ると御山から遠見の鞠ほどの太さの神火が現れ、終夜海上に浮かんで守護した。七日には、五日の夜に千里の浜の王子宮の錠が自然に開き、そこからも神火が現れて川口八王子の中腹にかかったと伝えられた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本のUFO(池田隆雄・UFO・未確認現象・1974年(昭和49年))
『日本のUFO』は、池田隆雄が昭和四十九年に著した、日本国内のUFO目撃事例の研究書である。古記録に残る怪しい星や安政の江戸大地震で目撃された光り物から、昭和二十年代以降の各地の目撃、着陸痕、レーダー捕捉や機上目撃までを、国内のUFO研究団体の会誌や新聞記事をもとに集める。編隊飛行、形態、色と舷窓、運動、知的な行動、天体との関係、着陸痕、海上の活動、レーダーと機上目撃の章に事例を分類し、巻末に参考資料とあとがきを置く。