蓑笠の子が家々を回るカセンドリ
どんな伝承か
福島県の南会津郡地方では、男の子の七歳の厄流しとしてカセンドリを行う。旧正月十三日の夕食前、晴れ着の上に蓑と笠を着けた子どもが、父親に連れられて村じゅうの家を訪ね、正月飾りや団子をもらって歩く。二日後の十五日の昼には茶埋めといって、各戸から一人ずつ招いて立派な膳でもてなし、大きな切り餅を一つずつ持たせて帰すという。
原典より
旧正月十三日の夕食前に晴着の上に蓑笠を着けた子供が父親に伴われてムラじゅうの家々を訪れ、正月飾りや団子をもらい歩くのである。—— 厄除け――日本人の霊魂観(佐々木勝・民俗学・厄除け信仰・1988年(昭和63年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
厄除け――日本人の霊魂観(佐々木勝・民俗学・厄除け信仰・1988年(昭和63年))
『厄除け――日本人の霊魂観』は、佐々木勝が昭和六十三年に名著出版から刊行した民俗信仰の論考集である。鬼・悪魔・疱瘡神・一つ目小僧など人に災いをもたらす神霊を「厄神」と総称し、その来訪を防ぐ呪術と祀り上げる祭祀を、著者の民俗調査と国学院大学民俗学研究会の採訪記録などの事例から説く。禁忌と呪術、百鬼夜行と目籠、鬼の宿と笹神様、年神とミタマの飯、厄年と年祝い、正月行事と司祭者など八章からなり、うち四章は書き下ろしである。