妖怪の正体は十五の女中という鑑定
どんな伝承か
西脇家の怪異について、同村の渡邊某が書面で井上圓了博士に相談した。博士は前例から家人の内に妖怪が潜んでいるのだろうと鑑定し、まず家族一同の年齢と性質を知らせるよう返事をした。返答によれば、十人暮らしのうち女中のおこうだけが肥り肉で何処か間の抜けた、いつも眠っているような十五歳の女であった。博士はその女の動作に注意を払えと言い送る。渡邊某が調べると、怪異が起こるたびに真先に騒ぎ出すのはこの女で、昼間の戸外でもこの女が連れ立っているときに石が降った。この女だけを他家へ預けると不思議はぱたりと止んだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心靈寫眞の研究(大和田徳義・1920年(大正9年))
『心靈寫眞の研究』は、大和田徳義が大正九年に著し、心靈寫真研究會から発行した心霊写真の研究書である。英国の心霊現象研究会をめぐる肯定説と否定説、マムラーやホドソンら欧米の心霊写真の歴史と詐術の例を紹介したうえで、日光氏の行う「靈寫」の起源と種類、特性、可能事を実例とともに述べる。後半では福来友吉と長尾夫人らの念写実験と山川博士の批判を取り上げ、靈寫と念寫の能力や価値の違いを論じる全八章の構成である。