トップ > 岩手県の伝承 > 遠野市

一目千両の女から得た屏風と扇

所在地岩手県遠野市
年代不明
登場長者の総領・一目千両の女
出典佐々木喜善全集 1

どんな伝承か

父から千両ずつもらって修業に出た三兄弟のうち、総領だけが帰らなかった。総領は都で「一目千両の女」の看板を見て上がり、錦の幕が一瞬上がって美女が見えるだけで千両を払った。二度目の千両は父にねだり、三度目は怒る父に代わって祖父が出した。三度見て金も尽き、死のうと門を出かけたところで呼び戻され、三度も見てくれたのはお前だけだと、女から二枚折りの小屏風と錦の袋に入った紫の小扇を土産にもらった。故郷では祖父だけが優しく迎えた。十五日に座敷を整えさせ、屏風を立てて扇であおぐと、山水の絵の木が伸びて花を咲かせ、大判小判の実を散らして座敷が黄金で埋まり、総領は家の跡継ぎとなったという。

原典より

此屏風を立てゝ置いて此扇であふぎましたらお前の思ふ事は何でも其処に出ると言った。—— 佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・1986年(昭和61年)) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・1986年(昭和61年))

『佐々木喜善全集 1』は、佐々木喜善の著作を遠野市立博物館が編集・発行し、昭和六十一年に刊行した全集の第一巻である。岩手県の遠野・江刺・紫波・岩手などで聞き集めたザシキワラシの話、昔話、伝説を、村の古老や知友からの聞き書きと手紙による報告をもとに収める。「奥州のザシキワラシの話」「江刺郡昔話」「紫波郡昔話」「東奥異聞」「老媼夜譚」「聴耳草紙」に小篇を加えて並べ、巻末に遠野市教育長の跋と奥付を置く。

種別から探す

黄金長者屏風

遠野市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『佐々木喜善全集 1』の伝承