大槌川の水性の物に沈んだ娘
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どんな伝承か
閉伊郡の大槌町、大槌川の付近の正内という所に一人の娘がいた。この娘は生まれながらに、土地の巫女から水性の物のもとへ嫁ぐ性があると予言されていた。やがて十四歳の時の夏の日、大槌川で水浴びをすると言って、朋輩の女児四、五人とともに川へ行った。ところがいつもこの娘だけは連れから離れて、ある岩のほとりに寄り、体を水に浸したまま何事かひそひそと囁くような様子であった。そんなことが四、五日続いていたが、ついにその水中に沈んで死んでしまった。死体には多量の付着物があり、多分鰻か何かのしわざであろうと言われた。今から五、六年前の話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。
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大槌町の伝承
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