小豆粥の煙と土用の蜆で病を避ける
どんな伝承か
小正月から十五夜まで、季節の行事にちなんだ病除けの言い伝えも多い。十五日の小豆粥を炊くとき門松を竈にくべ、その煙に腹をかざすと一年病気をしないという旧村があり、その粥を二十日まで取っておいて食べると蝮に咬まれないという所もある。五月の節句には菖蒲湯に入り、菖蒲を腹に巻くと腹の虫が切れるという。このあたりでは土用の丑の日に蜆を食べれば黄疸にならないといい、寒の餅を水に浸けて水を替えながら土用まで保ち、それを食べると腹をこわさないとした。十五夜の晩には糸瓜の水を採り、肌の手入れに使ったという。
原典より
十五日の小豆粥をたくとき門松を竈に燃すところがありその煙に腹をあてるとその年病気をしないという旧村もある。—— 佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史)
『佐倉市史 民俗編――伝説・怪異』は、千葉県佐倉市の市史の民俗編のうち、第七章「民俗知識」と第八章「口承文芸」の伝説の節である。市内で採録した吉凶の予兆やまじない、民間薬、天気の言い伝えと、狐や狸の化かし、デーダラボーの足跡、岩富の首なし塚、天狗、狐火、印旛沼のカワボタルなどの伝説を収める。伝説は文化財保護委員会の分類に倣って自然伝説・歴史的伝説・信仰伝説に分け、終わりに村々の禁忌を置く。