台座を削って食べる安産の鷲神社
どんな伝承か
先崎の鷲神社は、いつ創建されたのかがはっきりしない。伝えるところでは、巡検使が先崎へやって来て、巡回の途中この社で休んでいると、一羽の鷲が樹に止まった。それをはなはだ奇なることとして、この鳥は誠に奇である、この社に祀るのがよいと言ったので、以後、鷲宮と称するようになったという。天保十五年に社殿が修復され、その頃から誰言うともなく、台座を削って粥といっしょに食べれば安産すると言われはじめた。この俗信が流行したため、社では鳥を捕ってはならない、台座を削ってはならないという触れが出されたと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史)
『佐倉市史 民俗編――伝説・怪異』は、千葉県佐倉市の市史の民俗編のうち、第七章「民俗知識」と第八章「口承文芸」の伝説の節である。市内で採録した吉凶の予兆やまじない、民間薬、天気の言い伝えと、狐や狸の化かし、デーダラボーの足跡、岩富の首なし塚、天狗、狐火、印旛沼のカワボタルなどの伝説を収める。伝説は文化財保護委員会の分類に倣って自然伝説・歴史的伝説・信仰伝説に分け、終わりに村々の禁忌を置く。