愛宕坂では夜だけ山から砂が落ちる音がし
どんな伝承か
千葉県佐倉市の愛宕坂では、夜になると山から砂がさらさらと落ちる音がするが、昼間は全く聞こえないという。ある武士が夜この坂を通っていると、ふところへ寛永通宝の銭一文を投げ込まれたこともあった。また大晦日の晩、円正寺へ歳暮に出た松井七左衛門がこの坂を下る途中、コロコロと転がってきた茶釜が両足に挟まって歩けなくなり、傘の柄で突いて一時間ほどかけてようやく足から外れたという。これらは皆、愛嬌のある天狗のしわざと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史・自治体史(民俗))
『佐倉市史 民俗編』第八章口承文芸所収の伝説・怪異。千葉県佐倉市に伝わる口承を採録する。