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恙虫を退治した大鼠と唐猫の戦い

所在地長野県埴科郡坂城町大字南条鼠(鼠大明神)
年代大昔
登場鼠宿の古老たち
出典坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説

どんな伝承か

大昔、鼠宿の家々に恙虫という毒虫がはびこり、夜に人の肌に食いついて血を吸い、噛まれた者は高い熱を出して一週間もせずに死んだ。困った古老たちは近くの洞穴に住む大鼠に退治を頼み、大鼠は三日もかからず虫を一匹残らず食べ尽くした。ところが大事にされた大鼠は思い上がり、作物を荒らしたうえ人や家畜まで襲い始めた。国じゅう探してもかなう猫がおらず、唐の国の大猫に頼みこむと、唐猫は岩鼻わきの会地で大鼠と組み合った。苦しんだ大鼠が岩を噛み切ると南の湖の水がどっと流れ出し、それが千曲川と両側の岩鼻になったという。鼠宿では恩も忘れず、大鼠を鼠大明神として祀っている。

原典より

大鼠は苦しさのあまり、岩にかみつき、この岩をかみ切ってしまった。—— 坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説(坂城町(編)・坂城町誌) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説(坂城町(編)・坂城町誌)

『坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説』は、長野県坂城町の町誌上巻(自然編・民俗編)から、民俗編の数章を抜き出したものである。祟る所や神罰、ヒトダマ・狐火などの怪異、魔除け、植物の禁忌といった俗信を地区ごとの事例として番号を付けて並べ、続いて甘利さま、天田長者とほうず池、苅屋原の七不思議、貉和尚、夜泣き石など三十余りの伝説を収める。伝説の章は調査員の調査をもとに、以前の調査記録も二、三篇併せて載せる。

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