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重箱と餅まきで賑わう馬頭観音

所在地福島県岩瀬郡天栄村黒沢(馬頭観音)
年代旧三月十七日
登場—
出典天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術

どんな伝承か

馬は昭和三十年代に耕運機などの農業機械が広まるまで、どの農家にもいた。その守り神として広く信じられたのが馬頭観音である。黒沢の馬頭観音は旧暦三月十七日が縁日で、人々は重箱にごちそうを詰め、餅や甘酒を持ち寄って一日を楽しく過ごした。子供たちは撒かれた餅を拾うのに興じたという。屋敷の内に馬頭観音を祀る家では、二升の餅を供え、小さな丸餅を撒いて、それを馬に食べさせた。信仰は村の内にとどまらず、村の外の馬頭観音へ参ることも盛んであった。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術(天栄村(編)・天栄村史)

『天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術』は、岩瀬郡天栄村が編んだ村史のうち民俗を扱う巻である。第八章「信仰伝承」では、旧村ごとの鎮守と鎮守以外の神々、寺院・仏堂・修験、家や生業の神々、道切りなどの呪術と禁忌、口寄せをするワカドノ、キツネツキ、オシンメイサマ、小豆洗いなどの妖怪、講を扱う。『白河風土記』や明治十一年の神社明細帳の記載と土地での聞き書きを照らし、近世から近代への移り変わりを記す。

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