屁で姑を天井に飛ばした嫁
どんな伝承か
群馬県富岡市に伝わる「へっぴり嫁御」は、嫁の強烈な屁の威力を誇張して語る笑話である。この地域の話型では、姑が天井裏に張り付けられてしまい、嫁が屁をひこうとかがむと姑の頭ごと尻の穴に吸い込まれ、引っ張り出すと髪が抜けてしまうという大げさな筋になっている。離縁されて実家へ帰る途中、出会った百姓と柿の実を落とす力比べの賭けをして勝ち、約束の米をもらったため離縁をやめ、米を積んだ荷車を引いて帰ったという結末になっている。
原典より
へっぴり嫁ごちゅうのはね、昔のことで、嫁ごを貰う段階になったんだけども仲々その、いじの悪いおばあさんだったんだそうで嫁ごに来てがなかったんだけども、大変いせえのいい娘がいて、「そういうむずかしいおばさんのとこだらいいや。—— 富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話(富岡市(編)・富岡市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話(富岡市(編)・富岡市史)
『富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話』は、富岡市が編んだ市史の民俗編のうち、民俗知識の章の末尾と口頭伝承の章を収めたものである。口頭伝承の章は、昭和四十年代以降の中学校郷土部の採話や額部地区の民俗調査、市史編さんの調査で聞き取った昔話・伝説・世間話と、富岡・甘楽方言の解説から成る。伝説は自然的・社会的・信仰的の三つに分け、羊太夫や小野小町、貫前神社にまつわる話と多くの地名起源を載せる。