火攻めの灰で黒く濁った川
どんな伝承か
黒岩で語られた黒川の地名の由来。遠い昔、高田川の南北はまだ人の手が入らない土地で、大木や草が生い茂り、昼でも暗いほどだったという。この辺りを治めていた経津主命に従わない敵が、黒川のあたりに身を潜めていた。そこで命はこの一帯に火を放ち、潜んでいた敵を追い払った。そのときの灰や燃えかすが今の高田川へ流れ込み、川の水は黒く濁った。それからこの辺りを黒川と呼ぶようになったと語り伝えられている。
原典より
渋谷次郎高重が鎌倉時代に黒川城主となった、と東鑑にのっている。—— 富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話(富岡市(編)・富岡市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話(富岡市(編)・富岡市史)
『富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話』は、富岡市が編んだ市史の民俗編のうち、民俗知識の章の末尾と口頭伝承の章を収めたものである。口頭伝承の章は、昭和四十年代以降の中学校郷土部の採話や額部地区の民俗調査、市史編さんの調査で聞き取った昔話・伝説・世間話と、富岡・甘楽方言の解説から成る。伝説は自然的・社会的・信仰的の三つに分け、羊太夫や小野小町、貫前神社にまつわる話と多くの地名起源を載せる。