冠を拾う日は山へ入るなという戒め
どんな伝承か
カンムリヒロイの日には、山へ行ってはいけないと言い聞かされたという。山の神が弓を射たときに冠を落とし、その日はそれを拾いに出るのだから、むやみに山へ入ってはならないというわけである。話者の家でも、この日にはみだりに人を山へ出さなかったという。
原典より
山の神さんが弓を射る時、そのオカンムリを落としたって言ってね、それを拾いに行くだから、やたら行くじゃない。—— 平栗・加畑の民俗(山梨県都留市宝・民俗調査報告 第11号)(民俗調査報告) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
平栗・加畑の民俗(山梨県都留市宝・民俗調査報告 第11号)(民俗調査報告)
『平栗・加畑の民俗(山梨県都留市宝・民俗調査報告 第11号)』は、山梨県都留市宝の平栗・加畑の民俗調査報告である。口承文芸の章には、話者から聞き取ったかちかち山や姥捨て山などの昔話と、浅間神社の由来、山の神のユミイリとオカンムリヒロイ、天目山の落人、屋号や地名のいわれなどの伝説を収め、概観では加畑一帯で一月十四日の晩に聞こえるという「おのう」を特筆する。話ごとに一覧で分類と話者の名・生年を示し、続けて語り口のまま本文を記す。