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祇園の雨夜に忠盛が見た藁笠の僧

所在地京都府京都市東山区(八坂神社)
年代伝承(口承)
登場平忠盛、白河上皇、怪物を見た武士、忠盛が供をした上皇
出典井上円了 妖怪学講義

どんな伝承か

円了が、誰も怪しいものを見せるつもりがないのに偶然に生まれた怪異の好例として挙げる故事。昔、平忠盛が白河上皇のお供をして、雨の夜に祇園の社の前を通りかかったとき、髪を振り乱し針を束ねたような姿の鬼めいたものを見た。ところが正体は一人の僧で、麦藁を束ねて笠の代わりにかぶり、火を手にして偶然そこへ来合わせただけだった。僧にはもとより人を驚かせる気などなく、見た側がそれを妖怪と取り違えたのだという。

原典より

たとえば、むかし平忠盛が、白河上皇に従い、雨夜、祇園の社前を過ぎようとした時、鬼髪束針のごとき怪物を見たがごときをいう。—— 井上円了 妖怪学講義(井上円了 著・平野威馬雄 編) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

井上円了 妖怪学講義(井上円了 著・平野威馬雄 編)

『井上円了 妖怪学講義』は、明治期に哲学館で講じられた井上円了の『妖怪学講義』から要所を選び、平野威馬雄が現代の文章に改めて編んだ抄録である。狐憑きや化物屋敷、怪火、幽霊、コックリなどを題材に、円了が古書から抜き出した記事、各地から寄せられた報告、円了自身の現地での調べを収める。原著の八部門のうち理学・心理学・宗教学・雑の四部門を章に立て、序で研究の経緯と分類を、結びで編者の見方を述べる。

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