讃岐丸亀の海から出た龍骨
どんな伝承か
讃岐の丸亀の海から出た龍骨は、牙の長さ三尺、重さ三貫目、色は紫銅のようで、播磨の高砂の三浦氏が所蔵していたという。近世には小豆島にも龍骨・龍歯が出たと伝えられ、『倭訓栞』はこれらを疑うべきものではないとする。もっとも舶来の龍骨の多くは木の化石であり、註では、この龍骨はマストドンという太古の象の化石であったらしいと記されている。
原典より
讃岐丸亀の海より出しは牙長さ三尺、重さ三貫目、色紫銅のごごく播の高砂の三浦氏の所蔵、近世小豆島に出し龍骨龍齒疑ぶべき物にあらず。—— 動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・1926年(大正15年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・1926年(大正15年))
『動物妖怪譚』は、日野巌が大正六年に筆を起こし、大正十一年の跋と大正十五年の再記を添えて著した伝説の動物の研究書である。鬼・天狗・河童・人魚・雪女・龍・雷獣・狐・狸・獏・鯰・猫など二十六の項目を立て、記紀や万葉集から近世の随筆までの記事を原文の引用ごと示して起源と変遷をたどり、動物学の知識で正体を考える。總論で起原・歴史的変遷・分類などを論じ、結論では迷信から科学へ近づくことを説いて閉じる。