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死人の肉の味を覚えた徳水院の僧

所在地東京都港区芝公園(増上寺)
年代伝承
登場当事者、伝承者
出典日本の妖怪

どんな伝承か

増上寺の子院、徳水院に亡骸が運び込まれ、湯灌して髪を剃ってほしいと頼まれた。剃刀を当てた僧は、はずみで頭の肉を一寸ばかり削いでしまう。施主に見とがめられるのが恥ずかしく、行き場を失った肉片をとっさに口へ放り込んだ。ところがその味が忘れられず、以来夜ごと土の中の死体を掘り起こしては肉を食うようになった。墓所が毎晩荒らされるのを怪しんだ住職が、犬か狐かと張り込んでみると、現れたのは日ごろ召し使っている僧である。問いただされた僧は涙を流して次第を打ち明け、これが知れた以上ここには居られませんと言い残し、どこへともなく去った。元禄年間のことという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本の妖怪(早川純夫・早川純夫・妖怪史・1973年(昭和48年))

『日本の妖怪』は、早川純夫が一九七三年(昭和四十八年)に著した妖怪史の読み物である。『出雲風土記』『日本書紀』から『日本霊異記』『今昔物語』、江戸の『新著聞集』などの随筆までの古典に記された妖異を、かかわりのある実在の人物や事件とともに古代から近世へ時代順にたどる。全八章で、引用は意訳を交えて『』でくくり、仏教談や霊験談、地方の民話はおおむね除き、第七章には江戸の見聞録から選んだ二十話を並べる。

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