谷へ松明を投げる盆のテエマナゲ
どんな伝承か
岩崎敏夫の「山で火を焚く風習」によれば、福島県石城郡高久では、盆に子供たちが山の上から谷底めがけて松明を投げつけるテエマナゲという行事があった。同じような火焚きの行事は双葉郡大堀などにもあり、いずれも昔の戦で死んだ人々の供養のためとか、隣藩から攻め入って戦死した者の霊を弔うためのものといわれる。これを怠ると疫病が入るとか飢饉があるといって、土地の人は恐れていたという。盆の火祭りには、無縁仏や非業の死者を供養するものが少なくない。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂の行方(最上孝敬・最上孝敬・葬送民俗・昭和(民俗学))
民俗学者・最上孝敬『霊魂の行方』。日本各地の葬送習俗を実地調査し、死者の霊魂がどこへ行きどう処理されるかを論じた葬送民俗研究の集成。