絵師が立木を描き足してつないだ絵馬の馬
どんな伝承か
岩殿観音として知られる坂東十番の正法寺には、絵から抜け出す馬の絵馬の言い伝えがある。一説では、名高い絵師が馬を描いて奉納した絵馬で、夜になるとその馬が絵を抜け出し、あたりの農家の畑の作物を食い荒らして人々を困らせた。そこで絵師が絵の中に立木を描き加え、馬に手綱をかけてその木につないだところ、その夜から馬が抜け出すことはやんだと伝わる。
原典より
そこでその絵師が立木を描いて、馬に手綱をつけその木につないだら、その夜から馬が絵馬から抜け出すことが止んだとも伝えられている。—— 東松山市史 資料編 第5巻(民俗編)――伝説(東松山市(編)・東松山市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東松山市史 資料編 第5巻(民俗編)――伝説(東松山市(編)・東松山市史)
『東松山市史 資料編 第5巻(民俗編)――伝説』は、東松山市の市史の民俗編のうち、伝説の部分を収めたものである。岩殿山の悪龍退治や比企一族の落人の話、永福寺の河童の詫証文、箭弓神社の銭絵馬、狐に化かされた話、神かくし、雪女郎など、市内の寺社・坂・沼・塚にまつわる四十六話を載せる。多くは会話を交えた物語の形で書かれ、筆者が幼い頃に母から聞いた話や古老から聞いたままの話も含み、末尾に〔 〕で由緒や文献の注を添える。