トップ > 埼玉県の伝承 > 東松山市

三春へ帰った岩殿観音の抜け絵馬

所在地埼玉県東松山市大字岩殿(岩殿観音)
年代伝承
登場狩野古法眼、絵馬額の絵師と伝える
出典埼玉県伝説集成——分類と解説 中

どんな伝承か

東松山市岩殿の坂東十番・岩殿観音には、絵馬が抜け出した話が二通り伝わる。一つは、奥州三春から奉納された真っ白な雪毛と栗毛の二頭の若駒の絵で、一年たつとたくましく育ち、絵から抜け出して三春の奉納主の牧場へ帰ってしまった。今の絵馬はその姿を描き直して三春から改めて納めたものという。もう一つは、絵馬が夜ごと荒川へ水を飲みに出た話で、川辺に倒れていた軍馬らしい死馬が首をもたげ、その水を飲めば死ぬと悲しげに止めた。三日続けて止められた絵馬は、それきり水を飲みに行かなくなったという。

原典より

この若駒は一年後にはたくましく育って、絵馬から抜け出してもとの三春の奉納主の牧場に還っていったという。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)

『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』は、韮塚一三郎が編んだ埼玉県の伝説集の中巻で、上中下三巻のうち歴史伝説を収める。地名・屋敷・家系・聖地・城や堤や橋・神仏・神体と宝物・偉業・事件と紛争の九章に分け、県内各地の伝説を『新篇武蔵風土記稿』などの文献と土地の人からの聞き取りによって集めている。一話ごとに所在地と出典または資料提供者を記し、同じ類型の話をまとめた後に柳田国男らの説を引く〈解説〉を置く。

種別から探す

抜け絵馬岩殿観音

東松山市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』の伝承