辛の酉を告げた伊都能売神諭
どんな伝承か
大正七年十一月六日、大本の開祖出口ナオが八十三歳で世を去った。あとを継いで筆先を書きはじめた王仁三郎は、十二月から『伊都能売神諭』を綴る。そこには、三年後に恐ろしい悪魔が入り込む、辛の酉の年は変性女子すなわち王仁三郎自身にとって前にも後にもない変事が起きる、と警告する一節があった。教祖の死と過熱する予言熱に気を取られていた幹部たちは当初これを軽く見たが、辛の酉にあたる大正十年、立て替えられたのは三千世界ではなく大本そのもので、王仁三郎は投獄される。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
出口王仁三郎の霊界からの警告――発禁「予言書」に示された破局と再生の大真相(武田崇元)
『出口王仁三郎の霊界からの警告――発禁「予言書」に示された破局と再生の大真相』は、武田崇元が著した、大本の出口王仁三郎の予言をめぐる解説書である。開祖出口ナオの神憑かりと王仁三郎の生涯をたどりつつ、日露戦争から太平洋戦争・敗戦に至る予言や、発禁とされた予言詩『瑞能神歌』、『霊界物語』の記述を取り上げる。予言と二度の大本弾圧を軸に歴史との符合を論じ、秘章で入蒙や出生をめぐる謎を扱い、巻末に年譜を付す。