薄雪の天恩郷での王仁三郎の昇天
どんな伝承か
戦後の大本は昭和二十一年二月七日に愛善苑として再発足し、亀岡・綾部両市議会はすでに無償で聖地返還を決議していた。再建は急ピッチで進み、翌二十二年八月には王仁三郎の喜寿を祝う祭りが盛大に行なわれた。縁側のソファにもたれ、愛犬シロと戯れる孫たちを優しい目で見つめる、彼が普通の人間として送れた短い時間であった。昭和二十三年一月十七日、王仁三郎は『霊界物語』「天祥地瑞」の巻を手に取ってじっと見つめていたが、もう休む、とひとこと告げて深い眠りについた。翌々日の十九日、未明から天恩郷は薄雪に彩られ、午前七時五十五分、七十六歳の生涯を終えた。
原典より
午前七時五十五分、王仁三郎は、その七十六歳の波瀾に満ちた生涯を終えた。—— 出口王仁三郎の霊界からの警告――発禁「予言書」に示された破局と再生の大真相(武田崇元) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
出口王仁三郎の霊界からの警告――発禁「予言書」に示された破局と再生の大真相(武田崇元)
『出口王仁三郎の霊界からの警告――発禁「予言書」に示された破局と再生の大真相』は、武田崇元が著した、大本の出口王仁三郎の予言をめぐる解説書である。開祖出口ナオの神憑かりと王仁三郎の生涯をたどりつつ、日露戦争から太平洋戦争・敗戦に至る予言や、発禁とされた予言詩『瑞能神歌』、『霊界物語』の記述を取り上げる。予言と二度の大本弾圧を軸に歴史との符合を論じ、秘章で入蒙や出生をめぐる謎を扱い、巻末に年譜を付す。