甘い毒と偽られた砂糖とお萩
どんな伝承か
日本の釈迦坊が天竺から幾通りもの甘い毒を壷で送られ、赤毒・黒毒・白毒と札を付けて棚に並べ、小僧たちに部屋へ入るなと堅く言い置いて旅に出た。禁じられた小僧が一つなめても死なず、どうせ死ぬならと壷という壷をなめ尽くしてしまった。露見を恐れた大小僧は寺宝の大壷を割り、中から小豆が出たので、鼠を追う拍子に割ったと言い繕った。帰った和尚は、それは砂糖であり、小豆を煮て砂糖を入れ握り飯に塗ったものがお萩だと説き聞かせたという。
原典より
昔、日本にもお釈迦さまが居たんだって。—— 猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史)
『猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説』は、猪苗代町の町史民俗編のうち、第十一章「昔話と伝説」を収めたものである。町内の話者から聞いた方言まじりの昔話と、楊枝峠の力松、皿沼物語、木地小屋村の大蛇、大恩寺の化け灯篭、首なし地蔵、吾磐椅の鬼婆、磐梯明神など、町内の地名や寺社にまつわる伝説を載せる。昔話は動物昔話と本格昔話に分け、伝説の末尾に『新編会津風土記』『耶麻郡誌』などに載る伝説の題を挙げた伝説追補を付す。