五百番目の川に流された皇子と鎮守
どんな伝承か
郡山市熱海町横川の帳附神社の縁起によれば、久安年中、遠流と定められた皇子を、京から東へ五百番目の川の外へ流せと命ぜられ、警護の首領は小川まで残らず帳面に記して数えた。安積郡高倉村と安達郡仁井田村の境の川で五百となり、端郷五百川に仮の宮を建てて皇子を住まわせた。首領は奉持した猿田彦を川上の中山の峯に湧く清水に祭り、街の清水、五十鈴の清水と名づけた。楊枝村の鎮守は皇子が伊勢から勧請した神明大明神で、楊枝峠の頂上から西へ下った道の右手に石の祠が残るという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史)
『猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説』は、猪苗代町の町史民俗編のうち、第十一章「昔話と伝説」を収めたものである。町内の話者から聞いた方言まじりの昔話と、楊枝峠の力松、皿沼物語、木地小屋村の大蛇、大恩寺の化け灯篭、首なし地蔵、吾磐椅の鬼婆、磐梯明神など、町内の地名や寺社にまつわる伝説を載せる。昔話は動物昔話と本格昔話に分け、伝説の末尾に『新編会津風土記』『耶麻郡誌』などに載る伝説の題を挙げた伝説追補を付す。