八板林の亡霊と祟りの畑
どんな伝承か
三城潟の乾の方角にあたる杉林は八板林と呼ばれ、そこを通る人はみな背筋がぞっとするという。昔この辺りで八板という旅人が殺され、林の中に捨てられたまま成仏できずにいるので、その霊魂が今もさまよっているのだろうとして、里人はその林のそばを通らなかったと伝えている。また祟りのある畑地もあり、その家の人が畑に行くと手がしびれて鎌の先が切れないという。昔その家の神様を粗末にし、畑に持って行って捨てた祟りで、何百年たっても消えていないとされる。ほかに「くせ田」と呼ぶ湿田があり、人が入れば頭まで潜ってしまうと敬遠されていた。
原典より
三城潟の乾(いぬい)の方角に当って杉林がある。—— 猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史・自治体史(民俗)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史・自治体史(民俗))
福島県猪苗代町(会津)に伝わる口承を語り手付きで網羅する。昔話は猫と単・ほととぎす・かちかち山・猿蟹合戦などの動物昔話、五月節句の菖蒲とよもぎ・澄子と清子・朝鮮の桃太郎・話三両・亀ヶ城の女中の一つ目小僧・花咲爺さん・竹の子童子・猿むこ入り・笠地蔵・こぶ取り爺さん・姥捨て山・片目の爺さまなどの本格昔話を収める。