辺栗山の毒清水と山賊
どんな伝承か
昔の土湯街道で、田茂沢村の西にある辺栗山には黒沢太郎兵衛という山賊が中腹の洞窟に籠っていた。山の上から街道を通る旅人を見つけると、すぐに山を下り、山麓に湧き出る清水に毒を投げ込んで物陰で待った。その清水はとても綺麗で道の傍らに流れ出ており、休むによい樹木もあったので、旅人は必ずそこで一休みして水を飲んだ。しばらくすると毒のために身体の自由が奪われ、苦しんでいるところへ太郎兵衛が現れて持ち物を奪い去った。のちに伊達政宗が母成峠を越えて会津へ攻め入ったとき、太郎兵衛は発見されて政宗勢に攻め亡ぼされたという。
原典より
昔の土湯街道、田茂沢村の西にある辺栗山に、黒沢太郎兵衛という山賊が中腹の洞窟に篭っていた。—— 猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史・自治体史(民俗)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史・自治体史(民俗))
福島県猪苗代町(会津)に伝わる口承を語り手付きで網羅する。昔話は猫と単・ほととぎす・かちかち山・猿蟹合戦などの動物昔話、五月節句の菖蒲とよもぎ・澄子と清子・朝鮮の桃太郎・話三両・亀ヶ城の女中の一つ目小僧・花咲爺さん・竹の子童子・猿むこ入り・笠地蔵・こぶ取り爺さん・姥捨て山・片目の爺さまなどの本格昔話を収める。