母乳が増すと伝わる子育地蔵尊
どんな伝承か
飯豊町添川字前小屋の子育地蔵尊は、『添川村史』によれば、この地蔵堂の建立が享保年間(一七一六〜三五)のようである。以前から地元民の信仰が厚く、春秋の彼岸の中日に祭りをする。この地蔵尊に詣ると母乳の量が増すと言われているので、祭りには近所の母親たちが多勢参詣する。御堂は天保三年(一八三二)に再建され、昭和七年に瓦葺にして今日に至っている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊(置賜民俗学会ほか・置賜の庶民生活)
『置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊』は、置賜地方の民間信仰を、奥村幸雄・武田正らが項目ごとに分担して書いた民俗誌である。人の一生や食物・病気の禁忌、天気占い・作占い・予兆とまじない、ワカ(巫女)、病を治す薬師・道祖神・地蔵、死霊と魂招び・死水の習俗を、古老からの聞き書きや薬の書付を交えて記す。「禁忌・卜占・予兆」「生活の中の神々」「死霊」などの部に分け、項の末尾に執筆者名を記す。