逆さに吊すと雨を降らす地蔵
どんな伝承か
小国町の赤芝峡谷にある玉川口駅から西へ行き、荒川を堰き止めた発電所の近くから長者原への道に入り、玉川にかかる橋を越えると、最初の部落足野水がある。この足野水に「雨降り地蔵」と呼ばれる地蔵さまがある。この地蔵を怒らせると必ず雨が降ると言われている。ある日照り続きのこと、隣村の若衆が地蔵を借りて行き、頭を叩いたり転がしたりしたが、怒るどころかかえってにこにこして嬉しがった。仕方なく締めていたもので地蔵を縛り、逆さに吊すと、今まで晴れていた空が急に曇り、大粒の雨が降り出したという。この地蔵には佐藤次右衛門信清の子孫で光学寺十七代住職となった益運の魂が入っているのだと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊(置賜民俗学会ほか・置賜の庶民生活・民俗調査)
『置賜の庶民生活2(民間信仰)』所収の禁忌・卜占・予兆・生活の中の神々・死霊。山形県置賜地方に伝わる民間信仰を採録する。