子狐をいじめた男が池に落ちるまで
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どんな伝承か
馬を引いて草刈りに出た作造は、道端で戯れる二匹の子狐に小石を投げつけた。草場に着いて刈り始めるといつのまにか日が暮れ、真っ暗になったので、灯の漏れる一軒家に宿を乞うた。家には娘が一人おり、両親は不幸があって留守だと言って酒肴を出した。酒を勧める娘に心を許した作造が枕を交わすと、そこへ夫だという大男が太刀を提げて現れた。肝をつぶして表へ飛び出し、大空に吸い込まれるように行くと思った瞬間、どぶんと音がして溜堤池に落ちていた。空は晴れて昼近い日が輝いていた。子狐をいじめられた親狐の仕業で、作造は以後、男の機能を失って不幸な一生を送った。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
胆沢町史 11(民俗編4)――口承・伝説(胆沢町(編)・胆沢町史・自治体史(民俗))
岩手県胆沢町の伝説・昔話を網羅する。第一節は高山掃部長者と松浦佐用姫の物語で、薬師如来本地松浦佐夜姫誕生記、高山掃部長者竹生嶋弁財天胆沢物語、『南部叢書』所載の奥州胆沢高山実伝(高山稲荷の由来、嘉門長者の妻が嫉妬で大蛇に化し止々井の大堤に隠れて人を害し、美女を牲に供える年番が定められ、遠州小夜の中山から小夜姫が身売りして奥州に下り、牲に上るが神明仏陀の冥助で害を免れ大蛇の骨角を埋葬、潟岸薬師・諏訪明神を祀る)など複数の版と考証を収める。
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