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五円で唄を聞いた男と芸者の約束

所在地福島県田村市船引町堀越
年代不明
登場貧乏な家の息子、気丈な姉御芸者
出典船引町史 民俗編――昔話と伝説

どんな伝承か

貧しい家の息子が居候奉公で五円をため、親に渡そうと帰る途中、船引の橋のあたりで侍たちが芸者を乗せて船遊びをしていた。芸者の唄に心を打たれた息子は、その芸者を訪ね、ためた五円を差し出して唄を聞かせてもらう。芸者は三年たてば必ず訪ねると約束した。三年後、芸者は瘡かきのような汚い姿でやって来たが、母親は嫁にできぬと思い、息子は死んだと偽って墓を教えた。胸騒ぎで戻った息子が墓場へ走ると、芸者は簪で喉を突こうとしていた。息子はこれを止めて家へ連れ帰り、二人は睦まじく暮らしたという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

船引町史 民俗編――昔話と伝説(船引町(編)・船引町史)

『船引町史 民俗編――昔話と伝説』は、船引町が編んだ町史民俗編のうち、第十一章「昔話と伝説」を収めたものである。昭和五十三年春から町内を回って集めた昔話を話者の名を添えて土地の言葉のまま載せ、坂上田村麻呂や安倍貞任にまつわる地名・社寺の由来など町内の伝説を併せて記す。第一節では語り収めの句、葉煙草ののし作業を語りの座とした伝承の環境、語り手の系譜を論じ、第二節では伝説を自然・歴史・宗教の三つに分けて紹介する。

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