五月の節句の笹巻がもたらす不幸
どんな伝承か
文部省の迷信調査協議会が昭和二十一年に全国の小学校を通じて集めた慣習調査から、第三章「縁起、言い習わし集」の時・日・季節に関する禁忌の項に載る秋田県都市部の言い伝え。五月の節句に笹巻を作って食べると家に不幸があるという。節句の食物をかえって忌む形の禁忌で、同じ項には正月に刃物を一切用いない佐賀県、正月餅を搗いた時に焼いて食べると火事になるという山口県などが並ぶ。巻末の暦法の解説でも、日を限って特定の食物を忌む例の一つとして再び取り上げられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の俗信 1――迷信の実態(文部省迷信調査協議会・日本の俗信・昭和24年(1949))
文部省迷信調査協議会『日本の俗信1―迷信の実態』(昭和二十四年)。戦後の文化国家建設を背景に、昭和二十一年から宇野圓空を委員長とし今野圓輔・森秀男・古畑正秋らの人文・自然科学者・迷信研究家が、全国の児童生徒・教師を通じて行った大規模な迷信実態調査の第一回報告。