那覇に渡来した狐の投石怪
どんな伝承か
沖縄には猫や無毒のアカマターは化けるが狐や狸の話は無いとされていた。ところが十数年前、那覇の薬師堂前の人家に何処からともなく石が投げ込まれるようになり、戸締りを厳重にしても香炉などがひっくり返るため人々は恐れた。土地の者は「大和から狐が渡って来たのだ」と語り合い、琉球には珍しい狐にまつわる怪談として書き留められている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の俗信 2――俗信と迷信(迷信調査協議会・日本の俗信・1951年(昭和26年))
『日本の俗信 2――俗信と迷信』は、迷信調査協議会が文部省への第二回報告書として編んだ答申書で、まえがきに昭和二十六年十二月の日付がある。迷信の定義や時代性、俗信と生活慣習の区別を委員たちが論じ、食い合わせや守札、憑きもの、河童の名称の分布、迷信による殺人の精神鑑定例などを取り上げる。総論と座談会、各論、結婚・妊娠の迷信の解明、新聞の社説・投書を集めた附録の四章から成る。