鎖で縛られた巻堀村の金精様
どんな伝承か
岩手県の巻堀村には、鎖で縛られた男根の形をした金精様がまつられている。昔この村では、婚礼の夜に婿が次々と死んでしまうという怪しい出来事が続いた。そこへやって来た一人の六部が、金精様を借りて床入りしたところ、無事に婿として迎えられた。ところがその翌日から、金精様が村じゅうの娘のもとへ夜ごと通うようになったので、村人は鎖で縛りつけたのだという。
原典より
岩手県巻堀村には鎖で縛られた男根型の「金精様」がある。—— 日本人物語5――秘められた世界(関敬吾(編)・日本人物語) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本人物語5――秘められた世界(関敬吾(編)・日本人物語)
『日本人物語5――秘められた世界』は、日本人の暮らしの奥にある秘められた信仰や伝承を扱った叢書『日本人物語』の一冊である。境の神や通過儀礼を論じる序論に続き、入らず山や隠れ里、竜宮、平家谷、埋蔵金、生まれ代わり、あの世を見た話、魔法使い、生霊、秘密結社、狐憑きなどを、伝承と昭和三十年代までの新聞記事・見聞を織りまぜて述べる。序論「生活文化の秘密性――はじめに」の後、「奇蹟」「不気味な神々」などの区分の下に短い節を並べる。