大豊村に降った黄色い雨
どんな伝承か
黄色い雨や霧は古くから記録され、大同三年の京都、康和五年の近畿、昌泰二年の京都などに黄雨・黄霧が降ったと文献に見える。最も新しい例では、昭和三十五年七月一日に高知県長岡郡大豊村へ十分ほど降った。顕微鏡検査の結果は松の花粉が混じったものらしいとされる。黄色い雨の大部分は中国大陸の黄砂によるもので、石英や長石などの微細な砂粒が黄土地帯から吹き上げられ、季節風に運ばれて日本へ降る。気象学では異常な色の雪を赤雪と総称するという。
原典より
いちばん新しい例では昭和三十五(一九六〇)年の七月一日に高知県長岡郡大豊村に十分ぐらい降った。—— 日本人物語5――秘められた世界(関敬吾(編)・日本人物語) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本人物語5――秘められた世界(関敬吾(編)・日本人物語)
『日本人物語5――秘められた世界』は、日本人の暮らしの奥にある秘められた信仰や伝承を扱った叢書『日本人物語』の一冊である。境の神や通過儀礼を論じる序論に続き、入らず山や隠れ里、竜宮、平家谷、埋蔵金、生まれ代わり、あの世を見た話、魔法使い、生霊、秘密結社、狐憑きなどを、伝承と昭和三十年代までの新聞記事・見聞を織りまぜて述べる。序論「生活文化の秘密性――はじめに」の後、「奇蹟」「不気味な神々」などの区分の下に短い節を並べる。