五万余点に及んだ証拠の押収
どんな伝承か
綾部と亀岡で一斉検挙が行われると同時に、大本の国体変革と不敬の目的を裏づけるための証拠の押収が始まった。捜索は六日間続き、筆先や霊界物語をはじめ、原稿や手紙、日記、メモ、写真、刀剣、日用品までが片端から持ち出され、その数は五万点余りに達した。押収品は京都の警察官練習所に運ばれ、四十八名の特別警備隊が奪い返しに備えて昼も夜も見張った。神殿や本部事務所は封印されて鉄条網が張られ、聖地に住む信者の多くは取り調べの後に郷里へ帰された。
原典より
捜索は、六日間にわたってつづけられ、「筆先」、『霊界物語』をはじめ、文書、原稿、手紙、日記、メモ、写真、刀剣類、日用品等が片端から押収され、その総数はじつに五万余点に達した。—— 出口王仁三郎(村上重良・村上重良・近代民衆宗教史・1973年(昭和48年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
出口王仁三郎(村上重良・村上重良・近代民衆宗教史・1973年(昭和48年))
『出口王仁三郎』は、村上重良が昭和四十八年に著した大本教の指導者出口王仁三郎の評伝である。丹波穴太村の小作農の家に生まれた上田喜三郎の生い立ちと修行から、出口直との出会いと大本教の拡大、大正維新と不敬事件、『霊界物語』の口述や入蒙、昭和神聖会と大弾圧、法廷での闘い、晩年までをたどる。「故山の夢」「道の大本」「人類愛善」の三章に分けて叙述し、巻末に略年譜と参考文献を付す。