堂畑に残る奴奈川神社の礎
どんな伝承か
平牛の山崎の地は、今の奴奈川神社(一之宮)の境内から東へおよそ十五町の所にあり、西海村平牛に属する。ここは堂畑と呼ばれ、社殿の礎の跡が今も残る。方七間ほどの丘の上に一段高く築いた地の痕跡が見え、堂畑の南の小さな谷あいを柳田といい、御手洗や稚子の池がある。かたわらには古墳のような土の塊が累々と並び、俗に三十三塚、十六塚と呼ぶ。山崎から糸魚川へ通じる道は姫御前縄手といい、田の字名にも御前作り、神楽田、笛吹田の名が残っている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第3巻』は、山形・福島・新潟の三県に伝わる伝説を集めた叢書『日本伝説大系』の一巻である。湖水の干拓、鮭の大助、八百比丘尼、弥三郎婆、安達ヶ原の鬼婆、産女、雪女房、河童などの話のほか、松・杉・石・池・清水・温泉・長者にまつわる伝説を、口承資料を主に採っている。全体は「文化叙事伝説」と「自然説明伝説」に分かれ、各項目は例話と伝承地を掲げ、〔類話〕〔文献〕〔参考〕で近世以後の史料や県外の類例を補う。