大杉に食い込んだ小文治の礫石
どんな伝承か
言い伝えでは、源平のころ五十嵐小文治という勇力で知られた者がいた。三条を流れる五十嵐川の水上、矢木ヶ峰の流れに臨んで数十丈の絶壁があり、その流れに沿って五十嵐の神社が立ち、古い大杉が茂っている。ある日ここへ来た小文治が己の力を試そうと大石を杉へ打ちつけたところ、石は幹の中腹に止まったまま落ちなかった。今も見ると、杉の根元から一丈ばかり上に、大きさ三尺ほどの青みを帯びた石がある。とても人の力の及ぶものとは見えず、これも一つの奇というべきだと記されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第3巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全65話(山形・福島・新潟)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。